クラクフにて
今年の9月にクラクフ行ってきました。
アウシュビッツ強制収容所から1番近い都市、ポーランドのクラクフではカトリックの豪奢な教会や活気ある街並みよりも少し外れた地域にあるユダヤ人街に心を奪われてしまいました。
14世紀以降、ユダヤ人街として発展してきたこの街は第二次世界大戦時にはかの有名な映画「シンドラーのリスト」の舞台でもあります。そのような重厚に積み重ねられてきた歴史を抱えるクラクフのユダヤ人街は、やはり隣の賑やかなカトリック教会が勢力を占める地区とはちょっと違った雰囲気を醸し出していました。
質素で簡素な作りのシナゴーグ、ユダヤ文化の音楽を流す地下に造られた本屋 そして街の一角にあった ユダヤ人への迫害がこの地で確かに行われていたことを示す石像。しかしそれらの環境とは反を成すように明るく気さくな人々。
隣のカトリック街ともアンバランス、当地区の中でも人と環境がお互いに相反し合うクラクフのユダヤ人街。だけど何故か居心地が良い。
本や画面からは学び感じることのできないものを体験させてくれる人類(それとも哺乳類?)が発見した素晴らしい運動、「散歩」はこうした不協和音のような街にこそ最適の行為ではないでしょーか。何故なら私は机上の勉強では良くも悪くも均整の取れたものしか学び得ないと信じてやまないからです。
というわけで、その凸凹感にちょっとほくそ笑んでしまう街クラクフに皆さんぜひ訪れてみてはどうでしょーか。 いじょーう。(クラクフ観光課の回し者ではありません)